世界の製造業を変えたトヨタ生産方式(TPS)!高品質と高効率を両立する最強の仕組み

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大量生産からトヨタ方式へ世界の常識を変えた「TPS」の仕組み

必要なものを、必要な時、必要な量だけ

 自動車のように数万点もの部品で構成される製品を、ムダなく効率的に作るにはどうするべきでしょうか?この問いに対する答えとして、ものづくり大国である日本を代表する自動車メーカー・トヨタが生み出したのが「トヨタ生産方式(TPS=トヨタ・プロダクション・システム)」です。従来の大量生産方式は、あらかじめ多くの在庫を確保しておくことで製品の安定供給を実現していましたが、その一方で余剰在庫やムダも生みやすい仕組みでした。

 これに対しTPSでは、「必要なものを、必要な時に、必要な量だけ」作る「ジャスト・イン・タイム」という考え方を採用。工程ごとに今、必要な分だけを供給することで、余剰在庫や作業のムダを徹底的に排除しています。また、もうひとつの柱である「自働化」は、製造工程で何かの異常が起きた際に機械やラインが自動で停止し、人がその状況を確認することで問題を可視化。不良品の拡大を防ぎながら改善につなげていく点に特徴があります。

 これによりTPSは高品質と高効率を両立し、1980年代以降の世界の製造業に大きな影響を与える存在となりました。今では業種を問わず応用される考え方として広く知られており、日本のものづくりを語るうえで欠かせない重要な仕組みのひとつとなっています。

世界に認められたトヨタの生産方式(TPS)

①ジャスト・イン・タイム(JUST IN TIME)

 ジャスト・イン・タイムとは、トヨタ自動車が開発した生産方式のひとつで「必要なものを、必要な時に、必要な量だけ」生産・供給するシステム。在庫はなるべく少なく、適切なタイミングでムダなく効率的に製品を供給する生産方式である。

②ニンベンのついた「自働化」

 自働化とは、機械に何かの異常が生じたとき、自動で停止させて不良品の発生を防ぐ仕組みのこと。これにより機械の見張りをする人間の数を減らし、生産性を高めることができる。グループ創始者・豊田佐吉氏の「誰かの仕事を楽にしたい」という想いからこの取り組みが始まった。

【呼び出しボタンとアンドン】

作業中に何かの問題を見つけたら呼び出しボタンを押す。すると、「アンドン」と呼ばれるモニターが音と表示で状況を共有する。

【うっかりミスを防ぐポカヨケ】

工具と連動して部品の付け忘れや締め忘れがないかを自動でチェック。問題を発見するとラインが止まりランプで知らせてくれる。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 愛知の話』監修:宮本佳範

【監修者紹介】
宮本 佳範(みやもと・よしのり)
愛知県生まれ。名古屋市立大学大学院人間文化研究科博士後期課程修了。博士(人間文化)。愛知東邦大学経営学部教授。一人旅が好きで、回り道をしつつ観光の研究者になる。専門は観光社会学。持続可能な観光マネジメントの在り方に関心を持ち、観光地で起きている様々な問題について研究。また、“観光は地域のPRメディア”という視点にたち、学生と地元愛知・東海の歴史や文化、自然、産業の魅力を深堀りするツアーの企画にも取り組んでいる。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 愛知の話』
監修:宮本佳範


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