ダイソーもマツダも広島生まれ!日本経済を支える広島発祥の有名企業と歩み【眠れなくなるほど面白い 図解 広島の話】

日本経済を支える広島発祥の有名企業

広島発祥の世界的自動車メーカー

 広島県には、前のページで触れたミカサやモルテンのような全国的に有名な企業が多数あり、カルビーのような県内発祥の企業も多いです。中でも有名なのが、安芸郡府中町に本社を置く自動車メーカー「マツダ」です。

 マツダの歴史は、大正9年(1920)に実質的な創業者である松田重次郎が、地元広島の有力者らと設立したコルク製造会社「東洋コルク工業」から始まりました。昭和2年(1927)、工場火災に見舞われた同社は、機械製造業の「東洋工業」へ改組。昭和6年(1931)に三輪トラック「マツダ号」の生産を開始し、三輪業界の有力ブランドに成長しました。昭和20年(1945)の原爆投下では同社工場も被害を受けましたが、わずか4カ月後には生産を再開し、広島の街の復興を支えました。

 戦後、東洋工業は四輪乗用車の生産を開始。昭和42年(1967)には、世界初のロータリーエンジン搭載車「コスモスポーツ」の量産化に成功し、世界的に知られるメーカーへと成長しました。同じ年、同社はプロ野球チーム「広島東洋カープ」のメインスポンサーとなり、昭和59年(1984)、社名を「マツダ」に改称しました。

 このように、戦後の復興や広島東洋カープとの深いつながりを持つマツダは、「広島とともに歩んだ企業」といっても過言ではないでしょう。

広島が生んだ主な有名企業

マツダやカルビー、モルテン、ミカサ以外にも、広島県を拠点または創業地とする有名企業が多数存在します。

フマキラー

明治7年(1874)、安佐郡祇園町(現・広島市安佐南区祇園)で創業。約150年の歴史を持つ殺虫剤・家庭用品メーカー。現在、本社は東京(千代田区)だが、廿日市市に国内唯一の生産・研究開発拠点となる広島工場を構えている。


タカキベーカリー

昭和23年(1948)、広島市比治山本町(現・南区比治山本町)で創業した製パン会社。デニッシュや冷凍生地を日本で初めて導入し、石窯パンなど高品質な商品で知られるアンデルセングループの中核企業。現在の本社は広島市安芸区に所在。


リョービ

昭和18年(1943)、府中市で航空機器部品メーカー「菱備製作所」として創業。戦後はダイカスト技術を活かした製品で成長し、現在は世界的なダイカスト製品メーカーとして自動車産業を中心に事業を展開。現在も府中市に本社を置いている。


サタケ

明治29年(1896)、日本初の動力精米機の生産販売業者として東広島市西条で創業。現在は東京(千代田区)と東広島市の2カ所に本社を置き、穀物加工機械のトップメーカーとして世界150カ国以上で事業を展開する。

大創産業

昭和47年(1972)に創業者の矢野博丈氏が東広島市で創業。昭和62年(1987)から「100円SHOP ダイソー」の展開を開始し、その後、日本全国、さらには世界へと進出した。現在も東広島市に本社を置いている。


青山商事

昭和39年(1964)、広島県府中市にて創業。昭和49年(1974)に業界初の郊外型紳士服専門店「洋服の青山」を開店。以後、低価格・大量販売で急成長を遂げ、1990年代に売上高業界1位を達成した。現在の本社は福山市に所在。


セーラー万年筆

明治44年(1911)、阪田久五郎が呉市で「阪田製作所」を創業。国産初の万年筆のほか、カートリッジ式万年筆やボールペン、ふでペンなど、日本初の製品を数多く送り出してきた。令和3年(2021)、本店を創業の地である呉市に戻した。


エフピコ

昭和37年(1962)、小松安弘氏が福山市で創業した「福山パール紙工」に始まる。スーパー、コンビニ、デリバリー・テイクアウト向けで使用される食品トレーや容器の国内トップメーカー。現在は福山市と東京(新宿区)の2カ所に本社を置く。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 広島の話』監修:佐々木卓也

【監修者情報】
佐々木卓也(ささき・たくや)

野外歴史地理学研究家。第35回広島文化賞受賞(平成26年度)。昭和29(1954) 年8月1日、広島市佐伯区生まれ。間学苑:時空人論研究所主宰、ひろしま歴史街道トリップ実行委員会座長、広島地名研究会事務局代表、石垣を讃える会代表世話人、棚田学会会員(元監事)、広島市内公民館活動団体指導員、中国新聞文化センター専属講師。広島県立広島観音高等学校卒業、奈良大学文学部地理学科卒業、広島大学大学院文学研究科研究生終了、京都大学教養部人文地理学教室研修員修了。国立呉工業高等専門学校・国立広島商船高等専門学校・国立大島商船高等専門学校・広島修道大学短期大学部講師を歴任。広島県史編纂室第三部会委員・広島市教育委員会調査委員・奈良広島両県町村史編纂委員を歴任。主著『芸備両国の条里遺構』(溪水社)、共著『広島県地名大辞典』(角川書店)、『日本地名基礎辞典』(日本文芸社)、『日本石造文化事典』(朝倉書店)ほか。専門は歴史地理学・地域民俗学・文化人類学・日本地名学ほか。趣味は歴史街道散策・石垣景観探訪・旅行企画策定など。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 広島の話』
監修:佐々木卓也


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