「おしゃれは足元から」を正しく実践!TPPOに合わせたカジュアル靴の揃え方【究極の私服/干場義雅】

これさえあれば!な基本10大アイテム~基本アイテム編~
CASUAL SHOES【カジュアルシューズ】

〜 カジュアルシューズは4タイプ、3 色があればいい 〜

カジュアルシューズは、はく目的によって性能が特化されるので、白シャツやネイビージャケットのようにどれか1着を選ぶということが困難です。TPPOにおける「Place」(場所)もとても多く、1足ですべてをまかなうことはなかなかできません。そこで街ではくということを前提に、最低限揃えておきたい4タイプを、厳選してご紹介します。


靴の出自と足元の重要性

 洋服もそうですが、現代の靴は、そのほとんどが西洋のものに起源があります。ストレートチップやスリッポン、ブーツなどは勿論、スニーカーなどカジュアルシューズに至るまで基本は西洋の靴です。日本は靴を脱ぐ文化を持ちますが、欧米では靴を脱がずに家に上がる文化圏も多く、それは着用時間の長さにも繋がり、奥深い靴の世界が発展してきたのです。

 日本人が洋服を着るようになり久しいですが、その足元も和装ではなく草履、雪駄、下駄から、靴へと変化しました。世界各国で共通で認識されていますが、足元ははく人の裕福さや権力、地位の象徴とされることが多い。日本語でも「足元を見る」ともいいますし、ファッションの世界では「お洒落は足元から」などとよく言います。どんなに素敵な格好をしていても、靴がボロボロだったらすべて台無しというわけです。高級な靴をはくことも大切ですが、服にマッチした、そしてTPPOをしっかりわきまえた足元を知ることも重要です。

揃えておくべきシューズ4タイプと色を知る

 ビジネスシーンではく靴は限られますが、カジュアルシーンだと海に行く人もいれば、ドライブをする人もいます。その人のライフスタイルによって幅がかなり広いので、靴を1足だけ限定するのは非常に難しいものです。靴は使用目的に応じ、ある程度機能が限定されてしまうもの。それゆえに、足を包むものとしての靴という大枠はありますが、すべてのシーンを1足でまかなうことはできないのです。

 そこでカジュアルスタイルにおいて、最低限揃えたいものを選びました。街に似合うということを前提に絞り込んでいくと、スニーカー、ドライビングシューズ、ラバーソールの革靴、ブーツの4タイプがあるとベストでしょう。これで十分にバラエティに富んだ足元ができます。ブランドでいえば、スニーカーはパトリックや、パントフォラドーロ、アディダスなどはベーシックでいろいろなスタイルに合うのでおすすめです。ドライビングシューズならトッズがいいでしょう。ラバーソールの革靴はWH。ブーツはレッド・ウィングのベックマンなどがおすすめです。

 色に関していえば、突飛な色をはくとそこだけに目が行ってしまうので、基本は黒、茶、白のみで揃えましょう。黒は1色で完結しますが、茶は色味が幅広く、ライトブラウンからミディアムブラウン、ダークブラウンまであるので、まずは自分のスタイルに合う茶の色味を絞り込むのがおすすめ。僕の場合は、合わせやすいダークブラウンを選ぶことが多いです。やはり、ダークな色の方が目立ちにくく使いやすいためです。黒のブーツも、同じものを茶でも持っています。黒、茶、茶のスウェードのように、同じデザインを色・素材違いで3足買うこともあります。そうすると着こなしがブレなくなるのです。ただこれはひとつの理想形。所有する数が増えますので、スニーカーは白か黒、ドライビングシューズやラバーソールの革靴、ブーツは黒か焦げ茶など、自分のスタイルとカラーを決めておくと楽なはずです。

 デザインに関しては、エッグトゥやラウンドトゥといったトゥ(つま先)の丸みにこだわります。トゥのデザインも、時代によって流行があります。僕自身も、四角いスクエアトゥや尖っているポインテッドトゥといった、ちょっとデザインされたトゥのものや、ロングノーズと言われるような、鼻先が長いタイプの靴もいろいろとはいてきました。でも200足近くはいってきて、現在手元に残っている靴は、どれもエッグトゥやラウンドトゥといった普通のデザインです。普通でベーシックだからこそ、飽きずに長く愛用でき、いろいろなスタイルに合わせることができるのです。ソールの薄い靴もあまり好きではありません。パンツは細身のものをはくことが多いので、言葉は悪いですが「マネケの小足」に見せたくないということもあり、少し厚みのあるソールを選ぶことが多いです。僕がプロデュースしているWHのものはソールが厚く、最適です。身長も高くなり、脚も長く見えるよう設計してあり、日本人のコンプレックスを解消したいがために作った靴です。女性にはハイヒールがあるのに、なぜ男性にはないのか、という発想がもととなりました。やはり足元には、少しボリュームを持たせた方がバランス良く見えると思うので裾にかけて細くなっていくようなジーンズをはいたとき、足元が小さいと、バランスが悪く見えて、あまりカッコよくないんですよね。これは25年以上、ファッションの世界にいて辿り着いた自分なりの結論です。僕のバランスなので、他の人に当てはまるかどうかという点はありますが……。ただ、男性は手足が大きく見えた方が、カッコよく感じます。少しボリュームのある靴をはいていると、着こなしに安定感が生まれカッコよく見えるので。自分のバランスを見つけて、「お洒落は足元から」を実践して頂ければと思います。

 【出典】『究極の私服』著:干場義雅

【書誌情報】
『究極の私服』
著:干場義雅


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テレビでも人気のファッションディレクターであり、
ウェブマガジン『FORZA STYLE』編集長の著者が大人のカジュアルの絶対法則を解説!

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