飲み足りないくらいでやめるのが吉!『養生訓』が教えるお酒を健康的に楽しむ秘訣【眠れなくなるほど面白い 図解 養生訓の話】

お酒はちょっとたしなむとよい

百薬の長も度が過ぎると害悪に

 「酒は百薬の長」ということわざを一度は耳にしたことがあるでしょう。しかし、その続きが「されど万病の元」であることは意外と知られていません。『養生訓』でも少量のお酒は体を温め、血のめぐりをよくし、気分を和らげることから「天の美禄」と呼ばれるほどよいものとされていました。しかし、酒の飲みすぎほど人を害するものはないとも説いているのです。

 では、どのくらい飲むのがちょうどよいのでしょうか。益軒は「酒は微酔に飲み、花は半開に見る」と記しています。ほんのりと気分がよくなり、「もう少し飲みたい」と思うくらいの「ほろ酔い」が理想で、それ以上飲み続ければ体への負担は大きくなっていきます。まだ飲み足りないと思うくらいでやめることが健康的にお酒を長く楽しむ秘訣でもあるのです。

 お酒に限らず、何事も行き過ぎれば心や体にいらぬ負担をかけてしまうものです。少し物足りないくらいでとどめておく―それが『養生訓』における大切なテーマのひとつなのです。日々の食事や暮らしの中でも「ほどほど」を心がけることが健康への近道といえるでしょう。

適量のお酒はまさに“百薬の長”

自分に合わせた「適量」を知る

お酒の「適量」はその人の体質やその日の体調によっても異なる。一概に何杯までと決めるのではなく、自身の感覚や状態を意識しながら飲むことが肝心だ。満足するまで飲むのではなく、ちょっと物足りないなと思うくらいでやめるのが、体のためと覚えておこう。

微酔

ほんのりと心地よい程度の酔い。多くの人にとっての適量。

半酔

やや酔いが回ってきた状態。普段飲みならここでストップ。

大酔

正気を失うほどの泥酔。病気や短命を引き起こす原因に。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 養生訓の話』監修:鈴木養平

【監修者紹介】
鈴木養平(すずき・ようへい)

薬剤師、薬日本堂漢方スクール講師、日本漢方養生学協会理事長。東北医科薬科大学卒業後、薬日本堂株式会社入社。漢方専門相談員として店舗運営、臨床を経験した後、社員教育・広報販促・調剤等に携わる。“漢方養生生活をより身近に”と漢方スクールの講師としてセミナーや講演活動をする一方で、雑誌・本の監修、商品の開発協力(日本コカ・コーラ社“からだ巡茶”など)で活躍中。
著書に『わがまま養生訓』(フォレスト出版)がある。2025年に放送されたNHKドラマ10「しあわせは食べて寝て待て」では薬膳考証を担当し話題となる。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 養生訓の話』
監修:鈴木養平


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