ネイビージャケットはなぜ必須?大人の印象が劇的に変わる「最強の1着」とは【究極の私服/干場義雅】

※記事は書籍発刊当時の情報を掲載しています。現在の店名、商品名とは違っていることがありますことご了承ください。

これさえあれば!な基本10大アイテム〜基本アイテム編〜
【ネイビージャケット】

ネイビージャケットは数あるジャケットの中でも、絶対に1着は持っていなければならないアイテムです。カジュアルスタイルにおいて、手軽にエレガントさを高めてくれるアイテムと言えるでしょう。何を選び、どうやって着こなせば良いでしょうか? ディテールや素材を紹介しつつ、TPPOに合わせた着こなし方法などをアドバイスしてます。


ネイビージャケットを持っておくべき理由

 世の中には無地から柄物までいろいろなジャケットがあります。無地の定番カラーといえば黒が一般的ですが、なぜネイビージャケットが必要不可欠なのでしょう。まずネイビージャケットは着こなしを若々しく見せてくれ、それが好感度に繋がるからです。ほかの色に比べて王道のイメージを作ることもできます。

 洋服の先進国であるイギリスやイタリア、アメリカなどでは、ネイビージャケットは服の基本として認識されています。まさに世界レベルで大人カジュアルの基本中の「き」であり、エレガンスを印象づけられるアイテムといえます。そして、着こなしを選ばない有能なオールラウンダーでもあり、1着あると装いの幅が広がります。

選ぶべきネイビージャケットの条件

 まず、1着買うのであれば、ボタンは生地と同色のものがおすすめです。ウエストシェイプは自分の体型に合ったもの、生地はウールでスーパー100〜120’sぐらいのが良いと思います。耐久性や価格の面でもこれくらいがベスト。また最近の日本は気温が高くなっているので、3シーズン着られるぐらいのものがおすすめです。

 ジャケットは着たときに背中のライン、肩のラインが富士山のように正しく見えるものが良いでしょう。その部分を「襟ののぼり」といいます。肩パッドが入ったもの悪くはありませんが、僕はなるべく自然に見える肩のラインが好みです。いわゆるナチュラルショルダーといわれるもの。そういった1着で自分の基準を作るのです。

 失敗例でいうとサイズ感が小さい、着丈が短すぎるものもダメです。シャツと同じで、ステッチが赤い、白いなどもダメ。変にデザインされたものは好きではありません。なるべくノーマルなものを選びましょう。またスーツ生地のジャケットをジーンズに合わせると、スーツの上着だけを着ているように見えがちなので注意も必要です。一番NGなのは安っぽいのネイビージャケットを着ること。制服などにありがちな素材というか、ポリエステルやナイロンなど化繊が多く使われているものは、大人に相応しくないチープ感が出るので避けましょう。

 僕は、個性的すぎるファッションは好みません。ネイビージャケットに関しても同じで、いたって中庸なものが良いと思っています。上質でベーシックなネイビージャケットは、着る人の個性を内から引き出す効用もあるのです。

 具体的にカジュアルにおいてどんなネイビージャケットを選ぶべきか? まずはディテールから説明していきます。シングルブレストで段返り3つボタンを基準に、腰はパッチポケット、胸はバルカポケット、後ろはサイドベンツ(ジャケットの両脇に切り込みの入ったデザイン)がベストです。ゴージは高すぎず低すぎず、ラベルの幅も細すぎず太すぎず中庸で。ボタンは練りボタンのものを。

 個人的には薄手のカシミヤなど上質な素材のネイビージャケットが好きです。グレーのパンツでも、チノパンツでも、ジーンズでもなんにでも合うからです。通年着ることを考えると、薄手のカシミヤのジャケットは非常に重宝します。同じカシミヤ素材で2着ぐらい持っているのが一番理想です。または薄手のカシミヤのものを1着、サマーウールでなくとも、とても目が細かいスーパー180’sウールの1着といった組み合わせでもいいでしょう。

 ブランドでいえばエルメネジルド ゼニア、キートン、ブルネロ クチネリ、ロロ・ピアーナ、リベラーノ・リベラーノ、アットリーニ、サルトリオ、ラルディーニ、タリアトーレ、ユニバーサルランゲージなど、ネイビージャケットでも良いものがたくさんあります。ブランドの既製服を買って、さらに自分に合うようにお直しするのもいいと思います。お金のある方はきちんと仕立てるのがおすすめですが……。白シャツと同じで1着パターンオーダーをして、基準値を作りましょう。基本は白シャツと同じで、素材、形(デザイン)、サイズ、ディテールの4つが重要です。最初の素材はウールにして、そこから自分が着たい素材を模索するといいでしょう。ウールにシルクを混ぜて光沢感を持たせたり、カシミヤを入れて柔らかくして素材感を立たせたりするなどです。形やディテールについては、先ほど選び方の部分で触れたことと同様です。サイズに関しては自分の身体に合う、ジャストサイズであることが何より大切です。

HOSHIBA’S HINT 1 【段返りとは?】

ジャケットの下襟が第一ボタンの下あたりまで折り返されているもの。三つボタンが多く、第一ボタンは飾りのようなもの。基本的に真ん中のボタンしか留めず、中ひとつ留めで着こなす。

HOSHIBA’S HINT 2 【パッチポケットとは?】

ジャケットなどの胸や腰ポケットで、前身頃に切りポケット仕様ではなく縫い合わされ形成されるもの。そのため一般にアウトポケットと言われる。ドレスよりカジュアル用に多く用いられる。

HOSHIBA’S HINT 3 【バルカポケットとは?】

胸ポケットの下側が船底のように柔らかくカーブしたもの。イタリア的なこだわりディテールで、胸板の厚みが作る曲線美を美しく、立体的に見せてくれる。

ラペルとは?

ジャケットの襟のこと。ゴージラインで上襟と縫い合わさる。時代やスタイルで幅が変化し、形も数種類ある。

ゴージラインとは?

上襟と下襟の間の縫い目のこと。襟線とも呼ばれる。時代やスタイルで高くなったり低くなったりその位置は変化。現在は高め。

 【出典】『究極の私服』著:干場義雅

【書誌情報】
『究極の私服』
著:干場義雅


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テレビでも人気のファッションディレクターであり、
ウェブマガジン『FORZA STYLE』編集長の著者が大人のカジュアルの絶対法則を解説!

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