夜ふかしが身長を止める?成長ホルモンの分泌を促す成長期に必要な睡眠時間【一生モノの体を戦略的につくる 伸びごはん】

成長ホルモンの分泌は睡眠中に高まる

 よく食べるし、栄養バランスも気をつけているけれど、「伸び悩んでいる」「疲れやすい」といった場合は、睡眠に意識を向けてみてください。どれだけ良い食事をしても、眠りが整っていなければ成長は進みません。睡眠は、体と脳をつくり直す時間となるからです。

 たとえば、深い眠り(ノンレム睡眠)に入ると、成長ホルモンの分泌が高まります。特に入眠後、最初の深い睡眠で多く分泌され、骨の成長だけでなく、筋肉の修復や細胞の再生、代謝の調整に関わります。日中に受けた刺激や微細なダメージを修復し、体をより強い状態へ整えていきます。

 さらにノンレム睡眠中には、脳内の老廃物を排出する働きも活発になります。神経細胞の回復が進み、翌日の集中力や判断力を支える土台が整えられます。つまりノンレム睡眠は、「伸ばす」「回復する」「整える」という3つの役割を担っているのです。

 同時に、学習した内容は睡眠中に整理され、記憶として定着します。前頭前野や海馬も再調整されます。このように、睡眠は「身長」にも「体力」にも「学力」にも直結しています。

 目安とされる睡眠時間は、未就学児では10〜13時間、小学生では9〜12時間、中高生でも8〜10時間です。成長期の体は、成長するために毎日それだけの回復時間が必要だということを覚えておいてください。睡眠不足が続くと、成長ホルモンの分泌は乱れ、体力や集中力も低下してしまいます。成長は、眠っている時間に静かに進んでいるのです。

ノンレム睡眠中に行われること

 睡眠は、深い睡眠をノンレム睡眠、それ以外をレム睡眠といい、これらがくり返されています。入眠してすぐのノンレム睡眠のときに、成長ホルモンの分泌が高まり、骨の成長、筋肉の修復なども行われます。

 また脳内もノンレム睡眠のときに、老廃物の排出、神経細胞の回復、記憶の定着などのメンテナンスが行われています。

【出典】『一生モノの体を戦略的につくる 伸びごはん』著:沼倉裕堅 / 監修:藤原朋未 / イラスト:カヤヒロヤ

【著者紹介】
沼倉裕堅(ぬまくら・ひろかた)
医師、SBC 整形外科クリニック 西新宿本院 院長。東北大学医学部卒業。湘南藤沢徳洲会病院にて研修中、「仮骨延長法」に出会い、身長治療の道を志す。スカイ整形外科クリニックで整形外科医として経験を積んだ後、SBCメディカルグループに参画。現在はSBC整形外科クリニック西新宿本院の院長として、成長期のお子さんや、将来を案ずる保護者と向き合い、「のびのび先生」の愛称でも親しまれている。体の成長に悩むすべての方に対し、最適な選択肢を提示する医療を信条とする。専門分野は身長治療および整形外科一般。

【書誌情報】
『一生モノの体を戦略的につくる 伸びごはん』
著:沼倉裕堅 / 監修:藤原朋未


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