風邪をひきやすい子の原因は体質じゃない!? 免疫力を下げる意外な習慣【一生モノの体を戦略的につくる 伸びごはん】

風邪をひかない子へ! 免疫力の鉄則

 うちの子はすぐ風邪をひく」、「体調を崩すと長引く」それは体質だけで決まるものではありません。免疫力は、日々の生活習慣と栄養状態によって大きく左右されます。 たとえば、免疫を担うリンパ球やウイルスの侵入を防ぐ粘膜は、たんぱく質からつくられるアミノ酸が材料になります。たんぱく質が不足すれば、免疫細胞を十分につくることができません。

 ビタミンDは、子どもの免疫を「正しく働かせるスイッチ」のような栄養素です。免疫細胞に「戦う」「抑える」の指示を出し、感染から守りながら炎症が強くなりすぎないよう調整します。外遊びが減った現代では不足しやすく、日光浴や食事からの摂取が重要です。

 亜鉛は、免疫細胞の増殖や成熟に不可欠で、不足すると感染症にかかりやすくなります。粘膜の修復にも関与し、回復力を左右します。

 鉄は、酸素運搬だけでなく免疫細胞が十分に働くためのエネルギー産生にも必要です。不足すると疲労が抜けにくくなり、防御力も低下します。

 生活習慣で意識したいのは、免疫を立て直す時間となる睡眠です。深い睡眠中に成長ホルモンが分泌され、組織修復が進みます。睡眠不足が続くと自律神経が乱れ、炎症のコントロールがうまくいかなくなります。また適度な運動は免疫細胞を循環させ、働きを安定させます(ただし過度な運動は逆効果です)。

 免疫力は特別な対策で急に高まるものではありません。食事・睡眠・運動の積み重ねが、防衛体力となり、安定した体調をつくるのです。

免疫力にはたんぱく質が大事

  • 食事でたんぱく質を摂る
  • 消化・分解されてアミノ酸になる
  • 吸収されて血液によって全身へまわる
  • 骨髄・リンパ組織で利用される
  • 免疫機能として働く
    病原体を攻撃
    抗体をつくる
    炎症反応を調整

適度な運動をすると免疫力は上がる

良い運動

  • ウオーキング
  • 軽いジョギング
  • 1日30~60分程度の運動

 一方で、睡眠不足時の激しい運動、摂取エネルギーが不足しているときの運動、十分な休息をとらずに動き続けるような運動は、かえって感染リスクを上げる原因となります。

運動量と感染症のリスクの関係

【出典】『一生モノの体を戦略的につくる 伸びごはん』著:沼倉裕堅 / 監修:藤原朋未 / イラスト:カヤヒロヤ

【著者紹介】
沼倉裕堅(ぬまくら・ひろかた)
医師、SBC 整形外科クリニック 西新宿本院 院長。東北大学医学部卒業。湘南藤沢徳洲会病院にて研修中、「仮骨延長法」に出会い、身長治療の道を志す。スカイ整形外科クリニックで整形外科医として経験を積んだ後、SBCメディカルグループに参画。現在はSBC整形外科クリニック西新宿本院の院長として、成長期のお子さんや、将来を案ずる保護者と向き合い、「のびのび先生」の愛称でも親しまれている。体の成長に悩むすべての方に対し、最適な選択肢を提示する医療を信条とする。専門分野は身長治療および整形外科一般。

【書誌情報】
『一生モノの体を戦略的につくる 伸びごはん』
著:沼倉裕堅 / 監修:藤原朋未


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