学力を伸ばす土台は体力・睡眠・栄養!頭の良さだけではない成績優秀な子の共通点【一生モノの体を戦略的につくる 伸びごはん】

成績が良い子の共通点は体力、睡眠、栄養

 学力を支えているのは、頭の良さだけではありません。3つの要素が大きく関わっています。

 1つめは、長時間の学習に耐えられる体力です。姿勢を保ち、集中し続けるための行動体力と疲労した体や脳を回復させる防衛体力です。

 2つめは睡眠。睡眠と学力の関係については、多くの研究がされています。学校の開始時間を遅らせて睡眠時間を確保した場合、数学の成績が6〜8%程度向上したという研究もあり、睡眠の質と量が学力パフォーマンスに与える影響は小さくありません。

 3つめに栄養状態も脳の働きに大きく影響します。特に重要なのが鉄です。実際に、鉄が不足している子どもでは、注意力や集中力が低下しやすいことが複数の研究で報告されています。

 学習は脳を消耗させます。十分な睡眠がなければ神経の修復は進まず、翌日の集中力は落ちます。栄養が不足すれば、神経伝達やエネルギー産生も滞るというわけです。

 そのほか、運動習慣と学力の関係についても、多くの研究で関連が示されています。運動によって脳への血流が増え、記憶や集中力に関わる働きが高まります。体を動かしたあとに「頭がすっきりする」と感じるのは、こうした変化によるものです。私が中学生の頃、3年の夏まで運動系の部活動に打ち込んでいた仲間たちが、引退後に驚くほど集中して勉強に励み、成績を伸ばしていく姿を見ました。彼らはよく動き、よく眠り、よく食べていたことを思い出します。日々の習慣と部活動で培われた行動体力と回復力が、学習の土台になっていたのでしょう。

睡眠と学力の関係

学力パフォーマンス向上のためには?

▶ 体を動かそう!

 日頃から体をよく動かしている子どもほど学業成績が高い傾向があり、テストの点数でみると3 ~6%ほど高いという報告もあります。また、体力のある子どもは、成績上位に入る割合が1.2~1.5倍高いこともわかっています。運動は体力づくりだけでなく、集中力や学びの効率を高めるという意味でも、学力を支える大切な要素のひとつといえます。

▶ 鉄不足の影響

 鉄欠乏のある子どもは、注意機能や実行機能のテストにおいて低い成績を示し、学業にも影響することが確認されています。また、鉄欠乏性貧血の場合には、認知機能スコアが健常群と比較して5~10ポイント程度低いとする報告も。

 また、幼少期の鉄不足の影響は一時的ではなく、後年まで持続する可能性が報告されています。一方で、鉄を適切に補うことで、注意力や集中力、記憶力が改善することも示されています。


【出典】『一生モノの体を戦略的につくる 伸びごはん』著:沼倉裕堅 / 監修:藤原朋未 / イラスト:カヤヒロヤ

【著者紹介】
沼倉裕堅(ぬまくら・ひろかた)
医師、SBC 整形外科クリニック 西新宿本院 院長。東北大学医学部卒業。湘南藤沢徳洲会病院にて研修中、「仮骨延長法」に出会い、身長治療の道を志す。スカイ整形外科クリニックで整形外科医として経験を積んだ後、SBCメディカルグループに参画。現在はSBC整形外科クリニック西新宿本院の院長として、成長期のお子さんや、将来を案ずる保護者と向き合い、「のびのび先生」の愛称でも親しまれている。体の成長に悩むすべての方に対し、最適な選択肢を提示する医療を信条とする。専門分野は身長治療および整形外科一般。

【書誌情報】
『一生モノの体を戦略的につくる 伸びごはん』
著:沼倉裕堅 / 監修:藤原朋未


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「うちの子、このままで大丈夫?」――身長、体力、学力。
気になりながらも、何をすればいいのかわからない。
そんな親の不安に、医学と栄養の視点から寄り添う一冊です。

本書のテーマは、「一生モノの体を戦略的につくる」こと。
実は、子どもの成長には期限があります。
身長が大きく伸びるのは思春期まで、神経や脳の基盤が整うのは12歳頃まで。
この成長のゴールデンタイムに、必要な栄養・睡眠・運動がそろうかどうかで、日々のパフォーマンスはもちろん、将来の姿も変わります。

しかし現代の子どもたちは、スマホやゲーム、塾や習い事で忙しく、外遊びや睡眠、栄養が不足しがち。
成長のチャンスを逃しやすい環境にあるといえます。
だからこそ今、親ができるサポートが重要です。

本書では、「身長・体力・学力(集中力)」を一本の線でとらえ、体や脳の成長メカニズムをわかりやすく解説。
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