イライラや不安を静める親の関わり方!子どもの自律神経を整える「協働調整」のコツ【「不安ぐせ」のある子と「だいじょうぶ」を育む ポリヴェーガル理論】

おとなと一緒に「協働調整」をする機会をもつ
腹側迷走神経をまだ使えない子どもにとって、協働調整の効果を知り、その機会を提供してくれるおとなは最強の存在です。自律神経のアクセルとブレーキを使いこなせるよう、折に触れて、子どもに協働調整の機会を提供するとよいでしょう。
「協働調整の大切さはわかったけれど、なんだか難しそう」
そう心配になる方もいるかもしれませんね。でも、難しく考える必要はありません。イライラしている子どもに、おだやかな口調で「どうしたの?」「それはいやだったね」と声をかけ、子どもの気持ちに共感し、頭をなでたりそっと抱きしめたりすることも協働調整のひとつ。こうした何気ないやり取りを含めれば、おとなは気づかないうちに、1日に何百回と協働調整を提供しているともいえます。
協働調整が必要なタイミングに気づくことも大切
子どもに協働調整の機会を与えるうえで重要なのは、「今、この子には協働調整が必要なんだ」と気づくことです。できる範囲で子どもの様子を観察し、神経基盤にいないと感じたら、協働調整の機会をつくりましょう。交感神経や背側迷走神経が働きすぎているときの表情や声、姿勢などを詳しく解説しているので、子どもの様子を見守るさいの参考にしてみてください。
協働調整をするときは、おとなが落ち着いた状態で、抑揚のある少し高めの声で話しかけるとよいでしょう。おとながリラックスした状態にいることが、緊張や不安を抱えている子どもの神経系によい影響を与えます。
ただし、「協働調整をたくさん提供しなくちゃ」と意気込む必要はありません。
ときどき思い出して実践してみるくらいでも、子どもの腹側迷走神経はきちんと育っていくので安心してくださいね。
寄り添い、共感することも協働調整のひとつ
不安になって今にも泣き出しそうな様子の子ども。こんなふうに、子どもが神経基盤にいないと感じたときが、協働調整を提供したいタイミングです。

イラスト:なか
おとなが忙しいときなどは、「いつまでメソメソしてるの」ときつい言葉をかけてしまいがちかもしれません。でも、怖い表情やきつい口調は、子どもの不安や緊張をさらに高めてしまうことも。

イラスト:なか
子どもの気持ちを汲み取り、「どうしたの?」「悲しかったね」など寄り添う言葉をかけるだけでも、立派な協働調整になります。頭をなでたり、背中をさすったりして、手の感触やぬくもりを伝えるのもよいでしょう。
協働調整の OK 例と NG 例
OK 例
□ むずかる子どもに「だいじょうぶだよ」と手を当てる
□ 怒っている子どもに「どうしたの?」「何があったの?」とやさしく聞く
□ 疲れている様子の子どもと一緒に、寝そべって深呼吸をする
NG 例
□ むずかる子どもを「あと5分で切り替えて」と突き放す
□ 怒っている子どもの売り言葉に買い言葉で、親も怒ってしまう
□ 疲れている様子の子どもを、とにかく急かして寝かせようとする
【出典】『「不安ぐせ」のある子と「だいじょうぶ」を育む ポリヴェーガル理論』著:浅井咲子 / イラスト:なか
【著者紹介】
浅井 咲子
公認心理師、神経セラピスト。立教大学卒業後、外務省在外公館派遣員として在英国日本国大使館勤務。その後、米国ジョン・F・ケネディ大学院にて、カウンセリング心理学の修士課程(身体心理学専攻)を修了。オークランドの地域カウンセリングセンターにて研修を行う。帰国後、教育センターや企業内で相談員として勤務。2008 年、セラピールーム「アート・オブ・セラピー」を設立し、自己調整とレジリエンスのある生活を提案し続けている。
著書に『今度こそ「不安ぐせ」をゆるめるポリヴェーガル理論』(日本文芸社)、『不安・イライラがスッと消え去る「安心のタネ」の育て方』(大和出版)、『「今ここ」神経系エクササイズ』『「いごこち」神経系アプローチ』(梨の木舎)、翻訳書に『子どものトラウマ・セラピー』『トラウマによる解離からの回復』(国書刊行会)、『レジリエンスを育む』『発達性トラウマ治癒のための実践ガイド』(岩崎学術出版社)など。
ーー
ブログ: https://ameblo.jp/artoftherapy/
HP「ART of therapy」: https://assakijp.wixsite.com/artoftherapy/profile
【書誌情報】
『「不安ぐせ」のある子と「だいじょうぶ」を育む ポリヴェーガル理論』
著:浅井咲子 / イラスト:なか
3つの自律神経を味方につけて
〈不安ぐせ〉を〈安心習慣〉に変える!
いつも不安にふりまわされて、
シクシク、くよくよ、イライラ……
「うちの子、もしかして不安になりやすい?」
「人より繊細なのかな?」と思ったら
ぜひ本書の「ポリヴェーガル理論」にもとづくワークを試してみてください。
ポリヴェーガル理論は、ステファン・ポージェス博士が提唱した神経理論で、
自律神経を「交感神経」と「2つの副交感神経(背側迷走神経・腹側迷走神経)」の3つとして捉えます。
・人の表情や声色、変化によく気がつく
・大事なイベントの前にネガティブなイメージをしがち
・登園時、登校時はこれから過ごす時間を考えて泣いてしまう
・にぎやかな人の近くにいると、いつもイライラ
こうした「不安ぐせ」は性格から生まれるものではなく、
心と体を守ろうとする安全システムが働くことで生まれるもの。
本書では、ポリヴェーガル理論にもとづき、
子どもの「不安ぐせ」のしくみをやさしく解説しながら、
親子でできるシンプルなワークを紹介します。
不安やストレスを感じても
「わたしは大丈夫」「なんとかなる」と思える力――“レジリエンス”を、子どもと一緒に育てていきます。
がんばって変えようとしなくて大丈夫。
安心は、親子の関わりのなかで、少しずつ育っていきます。
この記事のCategory
オススメ記事

「子どもの不安」は性格のせいではない?「ポリヴェーガル理論」で紐解く自律神経と心身の仕組み

「今どんな気持ち?」に答えられない子にはどうする?不安を“3つのゾーン”で伝える方法とは?【「不安ぐせ」のある子と「だいじょうぶ」を育む ポリヴェーガル理論】

恐怖や危険で体が動かなくなる理由とは?急ブレーキをかける背側迷走神経の働き【「不安ぐせ」のある子と「だいじょうぶ」を育む ポリヴェーガル理論】

子どもの心と体を守る7つの感覚システム「セプション7」の基礎知識【「不安ぐせ」のある子と「だいじょうぶ」を育む ポリヴェーガル理論】

緊張や不安を自然に和らげる!人と関わることで育つ腹側迷走神経とおだやかなブレーキ機能【「不安ぐせ」のある子と「だいじょうぶ」を育む ポリヴェーガル理論】

子どもの「なんかイヤ!」には理由がある?五感と体がキャッチしているサイン【「不安ぐせ」のある子と「だいじょうぶ」を育む ポリヴェーガル理論】

人が不安になるのは「ニューロセプション」が原因!自律神経が体を守るプロセスとは

大人の寄り添いが子どもの心を育てる!「協働調整」で伸ばす自己調整力と安心感【「不安ぐせ」のある子と「だいじょうぶ」を育む ポリヴェーガル理論】
求人情報
介護職員/介護福祉士/グループホーム/日勤のみ/賞与あり/介護士
ALSOKグループホーム目黒中根
勤務地:東京都雇用形態:正社員給与:月給~29万3,000円スポンサー:求人ボックス
「東京/愛知」プロデューサー/アシスタントプロデューサー/その他マスコミ・エンターテイメント・メディア系
スマートエンジニア株式会社
勤務地:東京都雇用形態:正社員給与:年収500万円~1,000万円スポンサー:求人ボックス
空港管理/未経験OK・研修あり/羽田空港
ワンダーグループ株式会社
勤務地:東京都雇用形態:正社員給与:月給28万1,000円~スポンサー:求人ボックス
診療放射線技師/北区/ケアミックス/一般病院
赤羽東口病院
勤務地:東京都雇用形態:正社員給与:月給26万円スポンサー:求人ボックス
キッズタクシー乗務員/お子さまの塾・習い事の送迎
東洋交通株式会社
勤務地:東京都雇用形態:正社員給与:月給35万円~スポンサー:求人ボックス
配送ドライバー/羽田空港内勤務/週休3日制/日勤のみ/賞与は年3回支給
株式会社マルノウチディストリ
勤務地:東京都雇用形態:正社員給与:月給27万円~34万円スポンサー:求人ボックス
