日本にしか生息しない「固有種」の鳥14種!南西諸島や島嶼部に集中する生息環境と特徴【鳥検定公式ガイドブック 鳥の教科書】

日本の固有種の鳥たち

固有種とは、特定の国や地域、島に分布が限られている種のことです。島国の日本は、海が障壁となってほかの地域の種と交流が少なく、固有種が生まれやすい環境です。そのため、日本には14種の固有種が分布しています。

日本の固有種の特徴

 日本の固有種とされる鳥には、キジ、ヤマドリ、ヤンバルクイナ、アマミヤマシギ、ノグチゲラ、アオゲラ、ルリカケス、オリイヤマガラ、メグロ、アカコッコ、アカヒゲ、ホントウアカヒゲ、リュウキュウキビタキ、オガサワラカワラヒワの14種があります。

 このうち、アオゲラ・キジ・ヤマドリの3種は本州などの本土に分布していますが、残る11種は南西諸島、小笠原諸島、伊豆諸島などの島嶼地域に生息しています。とくに南西諸島には8種の固有種が集中しており、世界的にも生物多様性の観点から重要な地域とされています。

 なお、セグロセキレイやカヤクグリは、日本固有種として扱われる場合もありますが、朝鮮半島やサハリンなど国外にも分布しているため、厳密には固有種には含まれません。

 ただし、日本という国境による区分自体が生物学的な境界を意味するわけではなく、そのことによって鳥類としての価値が左右されるものではない点には注意が必要です。

日本の固有繁殖種

 日本には、国内のみに分布が限られる固有種に加え、日本でしか繁殖しない渡り鳥も存在します。これらは「日本固有繁殖種」と呼ばれ、クロウミツバメやオガサワラミズナギドリ、アホウドリといった島嶼で繁殖する海鳥のほか、ノジコなどの夏鳥が含まれます。

 これらの鳥は、世界的に見ても繁殖地が日本に限定されているため、生息環境の悪化や破壊が進むと繁殖が困難となり、絶滅のリスクが高まると考えられています。


【出典】『鳥検定公式ガイドブック 鳥の教科書』著:柴田佳秀/監修:小宮輝之

【著者紹介】
柴田 佳秀 (しばた・よしひで)
科学ジャーナリスト。1965年生まれ。10歳から野鳥観察をはじめる。東京農業大学卒。自然番組のディレクターとして世界各地の鳥類を取材。2005年からフリーランス。図鑑・書籍の執筆や講演、自然番組の監修などに携わる。著書多数。日本鳥学会会員、都市鳥研究会幹事。
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【監修者紹介】
小宮 輝之 (こみや・てるゆき)
1972年多摩動物公園の飼育係に就職。2004〜2011年まで上野動物園園長。日本動物園水族館協会会長、日本博物館協会副会長を歴任する。2022年から日本鳥類保護連盟会長。環境省トキ野生復帰検討会委員、山階鳥類研究所評議員などを務める。

【書誌情報】
『鳥検定公式ガイドブック 鳥の教科書』
著:柴田佳秀/監修:小宮輝之


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