1日合計60分の運動が脳を活性化!成長ホルモンの分泌を促し学力アップへ導く理由【一生モノの体を戦略的につくる 伸びごはん】

脳のガソリンは運動? 刺激でどんどん賢くなる

 体と脳は密接に関わっています。体を動かすことは、筋肉を鍛えるだけでなく、脳にとっても強い刺激になります。運動をすると、脳内ではBDNF(脳由来神経栄養因子)が増加し、神経細胞の成長や結びつきが促されます。記憶を司る海馬や、集中力や判断力を担う前頭前野の働きも高まることがわかっています。

 そして忘れてはならないのが、成長ホルモンの分泌増加です。適度な運動を行うと、成長ホルモンの分泌は大きく増え、運動と成長ホルモンの関係を調べた複数の海外の論文では安静時の1・5倍以上に増えることも示されています。では、「適度な運動」とは具体的にどのような運動を指すのでしょうか? 目安としては、1日合計60分程度の「やや息が上がる」運動が推奨されています。また、週に3日以上は、少し強度の高い運動を取り入れることも大切です。しっかり体を使う動きは、筋力や骨の成長にも良い刺激になります。

 成長ホルモンは骨の成長だけでなく、脳の回復や代謝の調整にも関わっています。学習で疲労した神経細胞の修復を助け、エネルギー利用を効率化することで、翌日の集中力や思考の持続力を支えます。つまり、運動によって成長ホルモンが適切に分泌されることは、学力パフォーマンスの維持にも直結しているのです。

 私自身も受験生時代、意識的に運動を勉強のなかに取り入れていました。集中力が切れてきたと感じたら15分散歩に出かけるのです。適度に頭がすっきりするんですよね。短時間でも体を動かすことで、勉強効率が上がるのです。

学力UPに効く適度な運動とは?

 一日中机に向かって勉強し続けるよりも、2~3時間に一度席を立ち、体を動かすと学習効率が上がるといわれています。血流が改善し、脳への酸素供給が増え、覚醒度が高まるためです。

 楽しみながら継続できる適度な運動習慣が、体力だけでなく、集中力や学習効率の向上にもつながっていきます。勉強時間をただ増やすことが正解とは限りません。脳を働かせるために、積極的に体を動かしたいところです。

1日合計60分程度の運動
楽しみながら体を動かす活動

鬼ごっこ 軽いジョギング ボール遊び
サイクリング 縄跳び など

大切なのは、無理なく続けられる範囲で、日常のなかに体を動かす時間を取り入れること。

週に3日以上の運動
少し強度の高いもの

ダッシュ ジャンプ
スポーツ(サッカーやバスケットボールなど)

ただし、毎日何時間も運動を続けたり、十分な睡眠や食事がとれない状態での過度な運動は、かえって疲労を蓄積させ、回復力や成長に悪影響を及ぼす可能性があります。

【出典】『一生モノの体を戦略的につくる 伸びごはん』著:沼倉裕堅 / 監修:藤原朋未 / イラスト:カヤヒロヤ

【著者紹介】
沼倉裕堅(ぬまくら・ひろかた)
医師、SBC 整形外科クリニック 西新宿本院 院長。東北大学医学部卒業。湘南藤沢徳洲会病院にて研修中、「仮骨延長法」に出会い、身長治療の道を志す。スカイ整形外科クリニックで整形外科医として経験を積んだ後、SBCメディカルグループに参画。現在はSBC整形外科クリニック西新宿本院の院長として、成長期のお子さんや、将来を案ずる保護者と向き合い、「のびのび先生」の愛称でも親しまれている。体の成長に悩むすべての方に対し、最適な選択肢を提示する医療を信条とする。専門分野は身長治療および整形外科一般。

【書誌情報】
『一生モノの体を戦略的につくる 伸びごはん』
著:沼倉裕堅 / 監修:藤原朋未


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「うちの子、このままで大丈夫?」――身長、体力、学力。
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そんな親の不安に、医学と栄養の視点から寄り添う一冊です。

本書のテーマは、「一生モノの体を戦略的につくる」こと。
実は、子どもの成長には期限があります。
身長が大きく伸びるのは思春期まで、神経や脳の基盤が整うのは12歳頃まで。
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しかし現代の子どもたちは、スマホやゲーム、塾や習い事で忙しく、外遊びや睡眠、栄養が不足しがち。
成長のチャンスを逃しやすい環境にあるといえます。
だからこそ今、親ができるサポートが重要です。

本書では、「身長・体力・学力(集中力)」を一本の線でとらえ、体や脳の成長メカニズムをわかりやすく解説。
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