服用する薬が6種類以上なら注意!副作用や飲み合わせのリスクが高まる「ポリファーマシー」の危険性【図解&イラストですぐわかる 老後の安心ひとり暮らし】

飲む薬が増えたら注意!「ポリファーマシー」とは?

● 飲む必要のあるお薬が多くなってきたら、「ポリファーマシー」に注意が必要。
● おひとりさまは特に、お薬の管理をかかりつけ医や薬剤師と一緒に考えることが大切。

他人事ではない「ポリファーマシー」

今後の健康を考えるうえで、「薬」についても注意を一つ。加齢とともに体の不調が増えてくると、服用する薬の数も増えていきますが、服用する薬が6種類以上になると、飲み残しや飲み合わせ、副作用のリスクが高まる「ポリファーマシー」の状態になりやすいと言われています*1。

たとえば、薬の副作用として現れる眠気やふらつきが転倒につながったり、腎臓への負担が増したりなどです。また複数の医療機関を受診している場合、同じ成分の薬が重複して処方されることも。

ひとり暮らしの場合、処方されるたくさんの薬の管理を自分で行うことになるため、飲み忘れや飲み間違いも心配です。

*1:日本医療研究開発機構研究費「高齢者の多剤処方見直しのための医師・薬剤師連携ガイド作成に関する研究」研究班, 他「高齢者が気を付けたい多すぎる薬と副作用」(2016)

お薬でこんなことありませんか?

●処方されているが、飲めていない薬がある(飲みにくさを感じる、飲みたくない、いらないと思って飲んでいない、など)
●新しい薬が増えたあとや、量が増えたあとに体調の変化があった(眠れない、ふらつく、食欲がなくなった、など)
●複数の医療機関から、同じ薬や似たような効果・効能の薬が出されている

こうしたことがあれば、かかりつけ医や薬局の薬剤師に相談を。薬は安全に使ってこそ役目を果たすもの。ひとり暮らしだからこそ、意識して定期的に薬の内容を確認したり、見直したりしたいものですね。


ポリファーマシーの予防におくすり手帳を活用しよう!

●アレルギーの有無や持病について、必ず記載しておこう。
●複数の医療機関にかかっていても、おくすり手帳は必ず1冊にまとめて!
●受診時、薬局来訪時には必ず提出しよう。
●市販薬やサプリメントを使ったときには、そのことも記しておくと◎。

「かかりつけ薬局」をもつのもおすすめ

かかりつけ医と同じように、いつも利用する薬局(かかりつけ薬局)も決めておくのがおすすめです。服薬状況が一元的に管理されるため、薬剤師が薬の重複や飲み合わせなどの危険を察知しやすかったり、その人の体質や生活に考慮した服薬指導をしてくれたりなど、より安全・安心にお薬を使うことができます。

「かかりつけ薬剤師」を指名して、いつも同じ薬剤師さんに担当してもらえる制度もあります。

【出典】『図解&イラストですぐわかる 老後の安心ひとり暮らし』監修:名鉄病院 病院長 葛谷雅文

【監修者】
葛谷 雅文(くずや・まさふみ) 名鉄病院 病院長/名古屋大学名誉教授
1989年名古屋大学大学院医学研究科(老年医学)修了。1991年米国立老化研究所に留学。帰国後、名古屋大学医学部(老年科)助手、講師、助教授を経て2011年名古屋大学大学院医学系研究科地域在宅医療学・老年科学分野教授。2022年より現職。老年医学、フレイル研究・診療のエキスパート。高齢者の低栄養問題を早くから指摘し、医療従事者や一般市民への啓発に尽力。日本老年医学会老年科専門医・指導医・名誉会員、日本動脈硬化学会動脈硬化専門医・名誉会員、日本臨床栄養学会指導医・理事、日本サルコペニア・フレイル学会名誉会員、日本栄養治療学会名誉会員ほかを務める。

【書誌情報】
『図解&イラストですぐわかる 老後の安心ひとり暮らし』
監修:名鉄病院 病院長 葛谷雅文


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