「男脳・女脳」の科学的根拠はゼロ!? 右脳派・左脳派の誤解と真実【眠れなくなるほど面白い 図解 脳内物質の話】

「男脳・女脳」で決めつけると、脳の可能性を見落とす

決めつけは、脳の成長する機会を損失させる

1990年代後半ごろ、「女性は右脳派、男性は左脳派」や「男脳、女脳」といった言葉が流行したことがあります。

しかし現在では、このような単純な分類には科学的根拠が乏しいと考えられています。実際には、右脳と左脳は役割を分担しつつ連携して働いています。どちらか一方だけで思考しているわけではありません。

神経伝達のしくみ自体は男女で共通していますが、ホルモン、発達、経験、環境などによって個人差が生まれます。脳の働き方には、生まれつきの要素だけでなく、学習や生活習慣も大きく関わります。つまり、能力や性格は生まれつき決まっているわけではないのです。

人を「男性だから」「女性だから」と分類すると、考える手間は減ります。しかし、その分類に頼りすぎると、一人ひとりを観察する機会を失ってしまいます。決めつけずに相手を見ることは、新しい情報を受け取り、考え方を更新するきっかけになります。そのことは、脳内環境にもよい影響を与えるでしょう。

また、行動パターンや考え方は経験と学習によって変化するもの。生来の気質に関係なく、経験によって行動の選択肢は広がっていきます。

性格は生まれつきのものだけで決定されない

「決めつけ」は脳の可能性を奪っている?


【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 脳内物質の話』監修:毛内 拡

【監修者紹介 毛内 拡(もうない・ひろむ)】
1984年、北海道生まれ。お茶の水女子大学ヒューマンライフサイエンス研究所助教。
東京薬科大学生命科学部卒業後、東京工業大学(現・東京科学大学)大学院で博士号(理学)を取得。日本学術振興会特別研究員、理化学研究所研究員を経て、2018年よりお茶の水女子大学助教。生体組織機能学研究室を主宰。脳の情報処理機構やグリア細胞の研究に従事し、文部科学省の「世界で活躍できる研究者戦略育成事業」であるTRiSTARフェローとしても活躍。
著書に『脳を司る「脳」―最新研究で見えてきた、驚くべき脳のはたらき』(講談社:第37回講談社科学出版賞受賞)など多数。メディア出演も多く、脳科学の魅力を一般向けにわかりやすく伝えている。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 脳内物質の話』
監修:毛内 拡


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「ドーパミンが出るとやる気が出る」
「セロトニンが出ると幸せになる」
そんなイメージを持っている人も多いかもしれません。

しかし実際には、脳内物質の働きはそれほど単純ではありません。
脳内物質は、私たちの感情や行動を一方的に支配しているのではなく、
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本書では、脳内物質の基礎知識をわかりやすく解説しながら、
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脳と身体の状態から読み解いていきます。

脳内物質を「増やす」「コントロールする」のではなく、
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