怒らず寄り添うのが解決の近道!過覚醒な子どもの緊張をほぐす「深呼吸ワーク」の実践法【「不安ぐせ」のある子と「だいじょうぶ」を育む ポリヴェーガル理論】

過覚醒・低覚醒ゾーンにいる子どもをリラックスさせるワーク

遊びの延長として提案するのがポイント

 子どもがかんしゃくを起こして手をつけられない、落ちこんで泣いてしまった……。そんなときはつい厳しい言葉をかけてしまいがちですが、大切なのは子どもの気持ちに共感し、寄り添うこと。つまり、協働調整を提供することです。

 子どもが少し落ち着いてきたら、リラックスや覚醒を促すワークを提案してもよいでしょう。強要するのではなく、遊びの延長として提案するのがポイントです。

 ワークは「やらせる」ものではありません。子どもが「やりたくない」と拒否したら、無理にすすめず、落ち着いた表情でそばにいるだけでOKです。

楽しい遊びとしてワークに誘ってみる


【過覚醒ゾーンにいるときに WORK 1】風船呼吸

イラスト:なか

 肺やおなかを風船に見立てて、ゆっくりと呼吸し、心拍や緊張をゆるめるワークです。

 楽な姿勢で座り、まずおとながおなかに手を当てて、呼吸を感じる様子を見せます。そのあと、吐くほうを長めにするよう意識しながら、一緒に深呼吸しましょう。数回繰り返せばOKです。

 寝そべった状態で、ぬいぐるみをおなかに乗せて深呼吸し、ぬいぐるみの上下の動きを楽しんでもよいでしょう。

【過覚醒ゾーンにいるときに WORK 2】クールダウンコーナーづくり

イラスト:なか

 クールダウンコーナーとは、気持ちや体を落ち着かせるための小さな場所のこと。部屋のすみっこや机の下、使っていないスペースなど、家のなかの静かな場所ならどこでもかまいません。

 ポイントは、子どもと一緒にコーナーをつくること。毛布やシーツなどで境界をつくり、ぬいぐるみや写真など、子どもが落ち着くと感じるものを置きましょう。

 心身が高ぶったときに、落ち着きを取り戻すための場所です。子どもが自分から行っても、おとなが「落ち着く場所に行く?」と提案してもOK。必要なときにいつでも助けを得られると感じられることが大切です。


【出典】『「不安ぐせ」のある子と「だいじょうぶ」を育む ポリヴェーガル理論』著:浅井咲子 / イラスト:なか

【著者紹介】
浅井 咲子
公認心理師、神経セラピスト。立教大学卒業後、外務省在外公館派遣員として在英国日本国大使館勤務。その後、米国ジョン・F・ケネディ大学院にて、カウンセリング心理学の修士課程(身体心理学専攻)を修了。オークランドの地域カウンセリングセンターにて研修を行う。帰国後、教育センターや企業内で相談員として勤務。2008 年、セラピールーム「アート・オブ・セラピー」を設立し、自己調整とレジリエンスのある生活を提案し続けている。
著書に『今度こそ「不安ぐせ」をゆるめるポリヴェーガル理論』(日本文芸社)、『不安・イライラがスッと消え去る「安心のタネ」の育て方』(大和出版)、『「今ここ」神経系エクササイズ』『「いごこち」神経系アプローチ』(梨の木舎)、翻訳書に『子どものトラウマ・セラピー』『トラウマによる解離からの回復』(国書刊行会)、『レジリエンスを育む』『発達性トラウマ治癒のための実践ガイド』(岩崎学術出版社)など。
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ブログ: https://ameblo.jp/artoftherapy/
HP「ART of therapy」: https://assakijp.wixsite.com/artoftherapy/profile

【書誌情報】
『「不安ぐせ」のある子と「だいじょうぶ」を育む ポリヴェーガル理論』
著:浅井咲子 / イラスト:なか


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3つの自律神経を味方につけて
〈不安ぐせ〉を〈安心習慣〉に変える!

いつも不安にふりまわされて、
シクシク、くよくよ、イライラ……
「うちの子、もしかして不安になりやすい?」
「人より繊細なのかな?」と思ったら
ぜひ本書の「ポリヴェーガル理論」にもとづくワークを試してみてください。

ポリヴェーガル理論は、ステファン・ポージェス博士が提唱した神経理論で、
自律神経を「交感神経」と「2つの副交感神経(背側迷走神経・腹側迷走神経)」の3つとして捉えます。

・人の表情や声色、変化によく気がつく
・大事なイベントの前にネガティブなイメージをしがち
・登園時、登校時はこれから過ごす時間を考えて泣いてしまう
・にぎやかな人の近くにいると、いつもイライラ
こうした「不安ぐせ」は性格から生まれるものではなく、
心と体を守ろうとする安全システムが働くことで生まれるもの。

本書では、ポリヴェーガル理論にもとづき、
子どもの「不安ぐせ」のしくみをやさしく解説しながら、
親子でできるシンプルなワークを紹介します。

不安やストレスを感じても
「わたしは大丈夫」「なんとかなる」と思える力――“レジリエンス”を、子どもと一緒に育てていきます。
がんばって変えようとしなくて大丈夫。
安心は、親子の関わりのなかで、少しずつ育っていきます。

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