不安に強い子は「安心して遊ぶ時間」が違う?心を育てる神経ワークを紹介【「不安ぐせ」のある子と「だいじょうぶ」を育む ポリヴェーガル理論】

安心ゾーンを充実させる「神経ワーク」

 背側迷走神経がほどよく働いてひとりでリラックスしている状態、あるいは腹側迷走神経が働いて誰かとリラックスしている状態を「安心ゾーン」もしくは「耐性領域」と呼びます。

 子どもが神経基盤にいる時間が長いほど、耐性領域が広がり、不安になっても自然と元に戻る力=レジリエンスが身につきます。

 レジリエンスを育むポイントは、折に触れて自律神経を少しだけ刺激し、落ち着いた状態に戻るのを待つこと。本書の第5章では、副交感神経を育てて安心の土台をつくるワークを紹介しているので、試してみてくださいね。

副交感神経を刺激するワークの一例

ミラーごっこ

2人で向かい合って、鏡のように相手の動きをまねする遊びです。相手とつながっている感覚や、遊びながらもれる笑いが、腹側迷走神経の働きを促します。

イラスト:なか

主人公になりきる

好きなアニメの主人公などになりきって、決めゼリフを声を出す遊び。抑揚のある発声が腹側迷走神経を刺激するだけでなく、よい覚醒を促す効果も。

イラスト:なか

簡単なワークで自律神経に効果的に働きかける

 3つの自律神経は体のなかのさまざまな部位を通っています。ですから、その部位が関わるワークを行うことで、効率よく自律神経を刺激することができるのです。

 たとえば、腹側迷走神経はのど、心臓や肺などを通っているので、ストレッチをする、足を出す、深呼吸するなどの簡単なワークで、この神経に働きかけることができます。

 レジリエンスを身につけるという点では、興奮と安心を同時に感じられる、かくれんぼや追いかけっこなどもよい神経ワークとなります。人とつながる遊びを通じて、子どもの自律神経は「楽しいドキドキ」を学習するからです。お休みの日に、ぜひとも子どもとチャレンジしてみてください。

興奮と安心を同時に体験できるワークの一例

アクアマラカス

水を入れたペットボトルを振る音遊び。手の動きや音の刺激がセプションたちに働きかけます。子どもの状態に応じて、振る動作の大小やスピードを調整するのがポイント。

イラスト:なか

ぐらぐらタワー遊び

積み木やブロックを、崩れないように積み上げる遊びです。ドキドキしながらも手を動かし、息を整えることで、神経の柔軟性が育ちます。

イラスト:なか

【出典】『「不安ぐせ」のある子と「だいじょうぶ」を育む ポリヴェーガル理論』著:浅井咲子 / イラスト:なか

【著者紹介】
浅井 咲子
公認心理師、神経セラピスト。立教大学卒業後、外務省在外公館派遣員として在英国日本国大使館勤務。その後、米国ジョン・F・ケネディ大学院にて、カウンセリング心理学の修士課程(身体心理学専攻)を修了。オークランドの地域カウンセリングセンターにて研修を行う。帰国後、教育センターや企業内で相談員として勤務。2008 年、セラピールーム「アート・オブ・セラピー」を設立し、自己調整とレジリエンスのある生活を提案し続けている。
著書に『今度こそ「不安ぐせ」をゆるめるポリヴェーガル理論』(日本文芸社)、『不安・イライラがスッと消え去る「安心のタネ」の育て方』(大和出版)、『「今ここ」神経系エクササイズ』『「いごこち」神経系アプローチ』(梨の木舎)、翻訳書に『子どものトラウマ・セラピー』『トラウマによる解離からの回復』(国書刊行会)、『レジリエンスを育む』『発達性トラウマ治癒のための実践ガイド』(岩崎学術出版社)など。
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ブログ: https://ameblo.jp/artoftherapy/
HP「ART of therapy」: https://assakijp.wixsite.com/artoftherapy/profile

【書誌情報】
『「不安ぐせ」のある子と「だいじょうぶ」を育む ポリヴェーガル理論』
著:浅井咲子 / イラスト:なか


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3つの自律神経を味方につけて
〈不安ぐせ〉を〈安心習慣〉に変える!

いつも不安にふりまわされて、
シクシク、くよくよ、イライラ……
「うちの子、もしかして不安になりやすい?」
「人より繊細なのかな?」と思ったら
ぜひ本書の「ポリヴェーガル理論」にもとづくワークを試してみてください。

ポリヴェーガル理論は、ステファン・ポージェス博士が提唱した神経理論で、
自律神経を「交感神経」と「2つの副交感神経(背側迷走神経・腹側迷走神経)」の3つとして捉えます。

・人の表情や声色、変化によく気がつく
・大事なイベントの前にネガティブなイメージをしがち
・登園時、登校時はこれから過ごす時間を考えて泣いてしまう
・にぎやかな人の近くにいると、いつもイライラ
こうした「不安ぐせ」は性格から生まれるものではなく、
心と体を守ろうとする安全システムが働くことで生まれるもの。

本書では、ポリヴェーガル理論にもとづき、
子どもの「不安ぐせ」のしくみをやさしく解説しながら、
親子でできるシンプルなワークを紹介します。

不安やストレスを感じても
「わたしは大丈夫」「なんとかなる」と思える力――“レジリエンス”を、子どもと一緒に育てていきます。
がんばって変えようとしなくて大丈夫。
安心は、親子の関わりのなかで、少しずつ育っていきます。

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