肺炎球菌に帯状疱疹… 要介護を防ぐために65歳から受けるべき予防接種と定期接種【図解&イラストですぐわかる 老後の安心ひとり暮らし】

防げる病気を防ぐために 予防接種を受けよう

●シニア期にはほかの身体機能と同様に、免疫力も低下。
●予防接種で防げる病気を防ぐことは、おひとりさまにとって大きなメリットがある。

「予防接種」は健康を守る積極的な手段

身体機能が少しずつ衰えるのと同じように、シニア期には免疫力も低下します。そのため、肺炎などの感染症にかかりやすかったり、かかったときに重症化しやすかったりといったことがあります。病気をきっかけに自立度が下がり、フレイルが進行したり、介護が必要になったりすることもあるため、予防できる病気は積極的に予防するのがよいでしょう。

具体的には、日々の手洗い・うがいをはじめとした基本的な感染対策のほか、もっとも効果的に病気を防ぐ方法とも言える「予防接種(ワクチン)」を適切に受けることがとても大切です。

ワクチンによって感染予防や重症化予防が可能な病気を下にまとめました。特に肺炎球菌は、高齢者の死亡原因として多い「肺炎」を引き起こす細菌ですが、ワクチン接種で重症化を大幅に防ぐことができます。

また、帯状疱疹は50歳以上で急増し、皮膚に帯状の発疹や水疱が現れるとともにピリピリとした痛みを伴い、皮膚症状の改善後も強い痛みが長期間残ることがある厄介な病気です。生活の質を保つ意味でも、ワクチンでの予防がおすすめです。

防げる病気を防いで生活を守る

表に挙げた定期接種は国からの助成があり、要件を満たす方は無料で受けることができます*1。かかりつけ医や主治医とも相談しながら、計画的に接種していきましょう。

*1:厚生労働省「65歳以上に実施している予防接種」


65歳以上にすすめられる予防接種 

定期接種

【インフルエンザ】

65歳以上は毎年1回※

【新型コロナウイルス】

65歳以上は毎年1回※

【肺炎球菌】

65歳で1回※

【帯状疱疹(たいじょうほうしん)】

65歳で1回※

(2025~2029年度までの5年間は、経過措置として70~100歳の5歳刻みで1回接種を受けられる)

※60〜64歳で基礎疾患がある人も接種の対象となっている。

任意接種

【RSウイルス】

60歳以上と、50歳以上で基礎疾患がある人は1回


定期接種:公費負担がある(=自己負担なく受けられる)予防接種。期間内に行う努力義務がある。
任意接種:希望者が全額自己負担で行う予防接種。
基礎疾患:糖尿病、高血圧、慢性腎臓病、COPD(慢性閉塞性肺疾患)などの慢性の病気のこと。

【出典】『図解&イラストですぐわかる 老後の安心ひとり暮らし』監修:名鉄病院 病院長 葛谷雅文

【監修者】
葛谷 雅文(くずや・まさふみ) 名鉄病院 病院長/名古屋大学名誉教授
1989年名古屋大学大学院医学研究科(老年医学)修了。1991年米国立老化研究所に留学。帰国後、名古屋大学医学部(老年科)助手、講師、助教授を経て2011年名古屋大学大学院医学系研究科地域在宅医療学・老年科学分野教授。2022年より現職。老年医学、フレイル研究・診療のエキスパート。高齢者の低栄養問題を早くから指摘し、医療従事者や一般市民への啓発に尽力。日本老年医学会老年科専門医・指導医・名誉会員、日本動脈硬化学会動脈硬化専門医・名誉会員、日本臨床栄養学会指導医・理事、日本サルコペニア・フレイル学会名誉会員、日本栄養治療学会名誉会員ほかを務める。

【書誌情報】
『図解&イラストですぐわかる 老後の安心ひとり暮らし』
監修:名鉄病院 病院長 葛谷雅文


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