年に1度の健康の総点検!75歳未満と75歳以上で異なる健診の目的とは?【図解&イラストですぐわかる 老後の安心ひとり暮らし】

自治体のサービスも活用! 定期的に健診を受けよう

●健診は年に1度の「健康の総点検」。自覚症状がない病気などの早期発見にも役立つ。
●自治体などが安価で行っている各種検診も見逃さずに活用しよう。

シニアこそ受けたい「健康の総点検」

人生も後半となると、「もう年だし、健診(健康診断/健康診査)なんて意味があるのかなあ」と思うことがあるかもしれません。しかし、特におひとりさまは、健診を年に1度の「健康の総点検」と思って継続して受け、健康の管理に役立てていくのがおすすめです。

75歳未満の場合、まだまだ生活習慣病(高血圧や糖尿病、脂質異常症など)の心配があります。自覚症状のほとんどないこれらの病気やその兆候を、健診(特定健診)で早めに見つけることで、生活の改善や軽い治療で済んだり、重症化を防いだりすることができます。また、健診をきっかけに、がんなどの大病が見つかることもあります。

75歳以上ではフレイルのリスクが高まるので、一般的な健診項目の確認に加え、問診などからフレイルが進行していないかのチェックも行われます。

75歳未満の場合、加入している医療保険者(健康保険組合や市区町村)から、年1回、受診についての案内が届きます。75歳以上(65〜74歳で一定の障害状態にある人も含む)の場合もほぼ同じですが、後期高齢者医療制度の枠組みで健診が行われるようになり、各都道府県の後期高齢者医療広域連合または市区町村(自治体)から案内が届きます※。

いずれも、届いた案内(受診券)に従って、医療機関に自分で連絡・予約→予約日に受診、という流れが基本です。

※就労している方は、職場を通じて健診を受けられる場合もあります。

シニアの健診、何を検査する?

基本的な項目

●問診:自覚症状、服薬歴、喫煙歴、運動習慣、食習慣など
●身体計測:身長、体重、BMI、腹囲(75歳未満のみ)
●身体検査:視診、聴診など
●血圧測定
●血液検査:
  脂質(中性脂肪・HDLコレステロール・LDLコレステロール)
  肝機能(GOT・GPT・γ-GTP)
  血糖(空腹時血糖・HbA1c)
●尿検査:尿糖・尿蛋白・尿潜血

このほか、心電図検査、眼底検査、貧血検査などが行われることもあります。また、検査項目は実施母体や自治体により多少異なります。

検査の目的

75歳未満の健診は、生活習慣病抑制のためメタボリックシンドローム(内臓脂肪肥満)に着目した内容になっているのに対し、75歳以上では、フレイルの早期発見や介護予防に着目して健診が行われている。

【出典】『図解&イラストですぐわかる 老後の安心ひとり暮らし』監修:名鉄病院 病院長 葛谷雅文

【監修者】
葛谷 雅文(くずや・まさふみ) 名鉄病院 病院長/名古屋大学名誉教授
1989年名古屋大学大学院医学研究科(老年医学)修了。1991年米国立老化研究所に留学。帰国後、名古屋大学医学部(老年科)助手、講師、助教授を経て2011年名古屋大学大学院医学系研究科地域在宅医療学・老年科学分野教授。2022年より現職。老年医学、フレイル研究・診療のエキスパート。高齢者の低栄養問題を早くから指摘し、医療従事者や一般市民への啓発に尽力。日本老年医学会老年科専門医・指導医・名誉会員、日本動脈硬化学会動脈硬化専門医・名誉会員、日本臨床栄養学会指導医・理事、日本サルコペニア・フレイル学会名誉会員、日本栄養治療学会名誉会員ほかを務める。

【書誌情報】
『図解&イラストですぐわかる 老後の安心ひとり暮らし』
監修:名鉄病院 病院長 葛谷雅文


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