在宅配食サービスで栄養管理と安否確認を両立!シニアの一人暮らしを守る活用術【図解&イラストですぐわかる 老後の安心ひとり暮らし】

栄養がとれて安否確認も「在宅配食サービス」

●配食サービスは、栄養バランスの確保と安否確認を同時にかなえる「安心のしくみ」。
●フレイルを防ぐ手段にもなる、おひとりさまの強い味方。

食事が届くだけじゃない「在宅配食サービス」

徐々に自炊することがむずかしくなってしまったり、これまで自炊をしてこなかったりする方もいるでしょう。そんな方でも栄養を過不足なくとれるしくみがあれば安心ですよね。

「在宅配食サービス」は、毎日の食事を自宅に配送してくれるサービス。民間事業者によるサービスのほか、ひとり暮らしのシニアなどに対して、自治体が民間事業者に委託して同様の支援を行っている場合もあります。こうした配食サービスは、「見守りサービス」(安否確認)を兼ねているのが特徴です。

見守りサービスとは、食事を届けてくれる配達員が、いつもと違う様子や異常を察知した際に、事前に登録しておいた緊急連絡先などに連絡してくれるというもの。呼び鈴を押しても応答がない、庭先で倒れていた、脱水で動けなくなっていたなどの状況に、配達員がいち早く気づいて必要な連絡を迅速にとり、一命をとりとめたという例も実際にあります。異常に気づいてくれる人が少ないおひとりさまにとって、安心のサービスと言えます。

また、多くの事業者では、管理栄養士が監修したメニュー(嚥下機能に合わせた刻み食・やわらか食、減塩食など)を用意しています。自身の体の状況に合った、栄養バランスのとれた食事が手軽にとれるため、配食サービスの利用は、フレイルを防ぐ一つの手段と言うこともできるのです。

在宅配食サービスのメリット・デメリット

メリット

●負担の軽減
 毎日の買い物、調理、片付けの負担が軽くなる。

●栄養バランスの改善
 エネルギーや栄養バランス、食塩量が適切にコントロールされた食事が届く。

●見守り機能
 多くの場合、手渡しで配達されるため、離れて暮らす家族も安否がわかって安心。

●豊富なバリエーション
 やわらか食やとろみ付きメニューなどが選べる場合も。

デメリット

●費用が割高
 1食あたり500〜800円が相場で、自炊よりも食費が高くなりがち。

●受け取りの手間
 手渡しでの受け取りが原則のため、留守にしづらい場合も。

●好みに合わない
 自分の好きな味ではなかったり、飽きてしまったりすることがある。

●介護保険の適用外
 基本的に全額自己負担(自治体による助成を利用できる場合もある)。

利用方法

●民間事業者のサービスを利用

任意の事業者を選んで電話やウェブサイトから問い合わせ。

●自治体のサービスを利用

お住まいの市区町村高齢者福祉窓口や、地域包括支援センター、担当のケアマネジャーに相談。


【出典】『図解&イラストですぐわかる 老後の安心ひとり暮らし』監修:名鉄病院 病院長 葛谷雅文

【監修者】
葛谷 雅文(くずや・まさふみ) 名鉄病院 病院長/名古屋大学名誉教授
1989年名古屋大学大学院医学研究科(老年医学)修了。1991年米国立老化研究所に留学。帰国後、名古屋大学医学部(老年科)助手、講師、助教授を経て2011年名古屋大学大学院医学系研究科地域在宅医療学・老年科学分野教授。2022年より現職。老年医学、フレイル研究・診療のエキスパート。高齢者の低栄養問題を早くから指摘し、医療従事者や一般市民への啓発に尽力。日本老年医学会老年科専門医・指導医・名誉会員、日本動脈硬化学会動脈硬化専門医・名誉会員、日本臨床栄養学会指導医・理事、日本サルコペニア・フレイル学会名誉会員、日本栄養治療学会名誉会員ほかを務める。

【書誌情報】
『図解&イラストですぐわかる 老後の安心ひとり暮らし』
監修:名鉄病院 病院長 葛谷雅文


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