注意するべき食べ物を知っておこう「ムセやすい食べ物とは?」【長生きのど習慣】

ムセやすい食べ物は、食感で考えると見分けやすくなります。
注意するべきは、“サラサラ”“ベタベタ”“バラバラ”“パサパサ”などです。

【1】サラサラ “ムセやすい”

飲み込みやすいが気管にも入りやすい

サラサラした液体はノドを通過するスピードが速く、サーッと流れるので飲み込む準備が追いつかず、誤嚥して喉頭から気管に入りやすい。

例えば:水、みそ汁、コーヒー、お茶、ジュース類

【2】モチモチ “詰まりやすい”

弾力がなくかたくノドに張りつく

かんでも小さくばらけにくいため、大きなかたまりのままノドに送られてしまう場合がある。

例えば:かたいステーキ、だんご、カマボコ、かたゆで卵の黄身、鶏の唐揚げ、タコ、イカ


アドバイス「魚の骨にも要注意!」

魚の小骨がノドに刺さったら、すぐに耳鼻咽喉科を受診して。ご飯などを丸のみすると、骨がより深く刺さる可能性がある。早めの耳鼻科受診を。


【3】ベタベタ “くっつきやすい”

ノドにくっついて飲み込みにくい 窒息事故を起こす

付着性のあるものは、上あごやノドに張りつきやすいため、飲み込みにくい。誤嚥だけでなく、窒息の原因となることもある。

例えば:おもち、焼き芋、里芋、カボチャ、おから、粥をミキサーにかけたもの黄身、鶏の唐揚げ、タコ、イカ

【4】バラバラ “ばらけやすい”

細かくてまとまらずノドに残る危険がある

口の中で細かな粒状になるものは、かんだときにまとまりにくいため、飲み込んだ後にも一部がノドに残ってしまいやすい。

例えば:シリアル、クッキー、そぼろ、チャーハン、みじん切りの野菜、ひじき、ゆで卵の黄身、りんごら、粥をミキサーにかけたもの黄身、鶏の唐揚げ、タコ、イカ

【5】ペタッと “張りつきやすい”

ノドに張りついて飲み込めないことも

付着性の高い食べ物は、上あごやノドにペタッと貼りつきやすく、かむときに他の食べ物とまとめにくいため、飲み込みにくい。わかめのみそ汁は汁と具を分けて。

例えば:のり、わかめ、薄切り野菜、もなかの皮、青菜類、湯葉

【6】パサパサ “パサつきやすい”

乾燥した食べ物は口の中の水分を奪う

水分が少なく吸水性が良い食べ物は、かむときに唾液を吸収してしまうため、口のなかがパサついてしまい、ノドを通りにくくなる。

例えば:パンの耳、カステラ、フランスパン、ウエハース、かたいせんべい、ビスケット、もなかの皮


ムセやすい食べ物はまだある!

お茶づけ(かきこみ食べは×)

かきこむように食べてしまうと、食べ物と呼吸として吸う空気が混じりやすく、食べ物が気道に入りやすい。

ミニトマト・枝豆・高野豆腐・ぶどう・がんもどき(勢いよく飛び出る、水分だけ先に流れる)

食べるときに水分や果肉などが勢いよく出てくるため、勢いでノドの奥へツルッと入ってしまう場合がある。

酢(少しでも要注意)

揮発性が高い酢酸が含まれる。ノドの粘膜は気道に近く、揮発成分に刺激されやすいため、少しの量でもムセやすい。


【出典】『長生きのど習慣』著:西山耕一郎/熊井良彦

【著者プロフィール】
西山 耕一郎(にしやま・こういちろう)
北里大学医学部卒業後、横須賀市立市民病院に勤務。横浜赤十字病院(現・横浜みなと赤十字病院)耳鼻咽喉科副部長、国立横浜病院(現・横浜医療センター)耳鼻咽喉科医長、北里大学耳鼻咽喉科診療助教授を経て、2004年に西山耳鼻咽喉科医院を開業。東海大学客員教授。藤田医科大学客員教授。嚥下相談医。嚥下認定士。神奈川県嚥下キーパーソン。耳鼻咽喉科・頭頸部外科医師として、30年間で約1万人の嚥下障害患者の診療を行う。主な著書に『肺炎がいやなら、のどを鍛えなさい』(飛鳥新社)『のどを鍛えて肺炎を防ぐ!』(大洋図書)『誤嚥性肺炎で死にたくなければのど筋トレしなさい』(幻冬舎新書)。
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熊井 良彦(くまい・よしひこ)
長崎大学大学院耳鼻咽喉科・頭頸部外科教授。主な専門分野は聴覚障害、嚥下障害、音声障害。1999年に熊本大学を卒業し、熊本大学での准教授を経て、現職。長崎大学病院嚥下障害治療センター長、長崎大学病院頭頸部腫瘍センター長を併任する。

【書誌情報】
『長生きのど習慣』
著:西山耕一郎/熊井良彦


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